大規模デモ
日本でも報道されているようですが、今月半ばサッカーのコンフェデレーションカップが開催されて以降、ブラジル全土で大規模なデモが繰り広げられています。
6月に入って、サンパウロやリオでの公共バス・メトロの運賃が値上がりし、それに対する抗議がサンパウロで始まったのがきっかけ。
19日に両市で値上がりの撤回が決まったあとも、20日に全国150の市で計100万人以上がデモに参加するなど規模は拡大。
抗議の内容は多岐にわたり、公共サービスの質の向上、汚職の撲滅、W杯のために使われる巨額の公共資金を教育や医療のために使うことなど。各業種、各コミュニティ単位で様々な要求がされています。
そのうちのひとつ、PEC37と呼ばれる憲法補足法案は反対デモを受けて下院での否決が決まり、国民の声が議会をも動かす形となりました。この法案は検察庁の捜査権を剥奪し警察に犯罪捜査を委ねるもので、法案反対は汚職防止のひとつの方法として要求が続けられてきました。
ジウマ大統領もこのデモの拡大を受けて、各州知事、市長、党代表などと会談をし、国民投票をするかなど政治改革の詳細を検討しているところです。
今週はリオ市レブロン地区にある州知事自宅周辺に抗議団体がテントを張って占拠。州知事は「国民には抗議する権利がある」とコメント。昨日抗議団体代表との会談をもうけました。
またブラジル最大のファベーラであるホシーニャの住民たちによるデモも行われ、ファベーラ内を結ぶロープウェイ建設の前にゴミや下水設備など衛生面の問題を解決するよう強く求めました。
一部ではデモに乗じて銀行や商店などの破壊・略奪行為があり問題となっていますが、大半の参加者は平和的な抗議活動を求めて声をあげています。
デモによる街の治安悪化ということはありません。
デモに近寄らずニュースを見なければ、やっていることすら気づかないですし、影響といえば交通規制くらいです。
みんな普通に生活しています。
30日はコンフェデレーションカップの決勝がリオのマラカナンスタジアムで行われます。それに合わせてマラカナンを最終地点とするデモ隊の行進があると発表されました。
また7月1日にはインターネット上でゼネラルストライキが呼びかけられています。「国を動かすのは国民の力だと見せてやろう」という主旨。
毎日デモのニュースが流れていて、国民の動きとそれに対する政治家たちの反応を見ているだけで頼もしく感じます。
「よりよいブラジル」を目指す国民の声が、バス運賃を下げ、国の政治を動かしています。
この先どう終息していくかはわかりませんが、ブラジル民主政治の行く先を楽しみに動向を見守ろうと思います。
はじめまして。国際会議でリオに来ています。今日は予定がなかったので、何も持たずに、ふらっと、コパカバーナビーチを歩きました。映画のロケみたいなのやってましたね。その後裏通りに入って、バビロニアの入り口を見つけたので上まで登ってみました。みんな同じTシャツを着た学校帰りの子どもたちを多く見かけました。ああ、ここの子たちはちゃんと学校に通っているんだなと。いつか、どこのファヴェーラもみんなバビロニアのようになればいいなと願っています。
そうですね。ここの子たちはみんなちゃんと学校通ってますね。政府の生活扶助制度を利用するにはちゃんと学校に通わせるのが条件というのもあると思います。うちの娘もあのTシャツを着て保育園に行っていますよ。