リオのファヴェーラで新生活、古尾谷悠子のカリオカにならないブログ

ファヴェーラ妻

ホシーニャ警察当局により制圧される

2011.11.17

 

今週13日早朝、ブラジル最大のファヴェーラ、ホシーニャが警察治安当局によって制圧されました。

早朝4時から始まった掃討作戦は警察特殊部隊3000人を動員、

そのほか海軍の戦車13台、ヘリコプター9機を投入し、

一発の発砲もなく2時間足らずで完了しました。

現在当局は2014年のワールドカップ、2016年のオリンピック大会に向け

ファヴェーラの麻薬組織排除を進めており、つい最近もサンバチームで有名なマンゲイラに治安維持警察(UPP)が発足されたばかり。

人口10万人以上と推定され、過去40年間麻薬密売組織によって支配されてきたホシーニャは

今回の作戦によって新しい局面を迎えることとなりました。

 

その4日前にはホシーニャを支配していた麻薬組織のリーダー、ネンが逮捕。

35歳で10年間組織の最上段に君臨していたネンのホシーニャからの逃亡失敗による逮捕で

より平和的な解決が可能になったといえるでしょう。

 

昨日そのホシーニャに足を運んでみました。

ライフル銃を構えた物々しい雰囲気の特殊部隊が常にパトロールをするなか

住民たちはいつもと変わらない生活を続けているようでした。

バスなどの公共機関も制圧されたその日のうちに復活したそうです。

今までは武器を持ったギャングたちがファヴェーラ中を占拠していたので、むやみな撮影は御法度でしたが

治安回復されたのをきっかけにメディアもたくさん入り日々の街の様子を伝えています。

作戦本部に行ってみればファヴェーラの周りの森から武器と麻薬が押収されたところ。

ドラム缶よりひとまわり小さなタンクの中から次々と武器、弾薬、麻薬が土と一緒にこぼれて落ちてきました。

 

数ヶ月は特殊部隊が監視し、その後19個目の治安維持警察の発足へと向かいます。

新聞などでは住民たちの喜ぶ声ばかりが報道されていますが

巨大なファヴェーラであるホシーニャを実際警察がどこまで管理できるかがこれから注目されることでしょう。

 

 

 

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